日商簿記2級 簿記・会計

高校生で簿記検定に合格すれば将来安泰です!【実体験あり・高校生なら日商簿記2級を目指しましょう】2021年更新版

2021年3月16日

高校生で簿記検定に合格すれば将来安泰です!【実体験あり・高校生なら日商簿記2級を目指しましょう】

簿記検定は毎年何十万人もの人が受験しており、中学生で日商簿記2級に合格する人も出てきています。

商業高校などでは授業で日商簿記検定を勉強する場合も多く、採用選考時に評価される資格でもあります。

私も高校生の頃に日商簿記2級に合格し、さまざまな場面で何度も評価されよりより良い結果を得た経験があります。

今回はそんな私の経験談もご紹介しながら、簿記検定の種類・高校生で簿記検定に合格するメリット・目指すべき検定を解説します。

本記事の内容

  • 簿記検定の種類
  • 高校生が目標とすべき簿記検定と級
  • 高校生で簿記検定に合格した場合のメリット

簿記検定は日商簿記・全商簿記・全経簿記の3種類

三つ

簿記検定は日商簿記・全商簿記・全経簿記の3種類あります。

これらの検定はそれぞれ難易度が違い、受験者層も大きく異なります。

各検定の概要

検定名 主催 主な受験者
日商簿記検定 日本商工会議所 学生・社会人
全商簿記検定 全国商業高等学校協会 商業高校生
全経簿記検定 全国経理教育協会 経理専門学校生

各級の難易度と勉強目安時間

検定名 勉強目安時間 合格率 難易度レベル
日商簿記 1級 700時間 約10%
日商簿記 2級 300時間 約20%
日商簿記 3級 100時間 約50%
全商簿記 1級 200時間 約40%
全商簿記 2級 100時間 約50%
全商簿記 3級 50時間 約55%
全経簿記 上級 700時間 約16%
全経簿記 1級 200時間 約50%
全経簿記 2級 100時間 約50%
全経簿記 3級 50時間 約60%

日商簿記検定

日商簿記とは?

  • 日本商工会議所が主催している簿記検定
  • 日本で一番有名な簿記検定
  • 毎年約50万人が受験している
  • 多くの企業や学校で取り入れられている
  • 日商簿記1級は税理士試験の受験資格になっている
  • 2020年12月より3級と2級のネット試験を開始
  • 多くの場面で2級以上が評価されやすい
  • 1〜3級のほか、簿記初級と原価計算初級がある

日商簿記は日本商工会議所が主催している簿記検定です。

簿記検定の中で一番知名度が高い人気の簿記検定であり、学生から社会人の方まで幅広い方に受験されています。

日商簿記検定は現時点で原価計算初級・簿記初級・3級・2級・1級があります。

ポイント

日商簿記を勉強する方々の多くは3級から勉強を始め、2級の合格を目指します。

リクルートエージェントが調査した「企業が求める資格ランキングトップ10」では日商簿記2級が1位に輝き、多くの企業から需要のある資格であることは間違い無いでしょう。

リクルートエージェント 転職における資格の有効性

日商簿記3級は簿記の基本的知識が問われます。勉強目安時間も100時間程度であり、数ヶ月で取得する人も多いでしょう。

社会人になってから受験する人も多く、日商簿記3級は毎年約30万人が受験しています。

一方、日商簿記2級は経営管理などに役立つレベルの簿記の知識が問われ、企業活動や会計実務の分析などが行えることを目的としています。

これを聞いて「日商簿記2級は難しそうだしやめておこうかな…」という方もいるでしょう。

日商簿記2級は高校生でも合格する人が多く存在し、筆者もその一人です。初学者の人でも合格することができます。

日商簿記2級の勉強目安時間は300時間程度と言われ、3級の勉強時間を考慮すると半年〜1年程度で合格することが可能です。

日商簿記1級は公認会計士と税理士の「登竜門」と言われ非常に難易度が高く、高校生で合格することは困難でしょう。

もし皆さんが「進学や就職に活かしたい!」と考えているのであれば、日商簿記2級を目指しましょう。

全商簿記

全商簿記とは?

  • 全国商業高等学校協会が主催している簿記検定
  • 商業高校では授業で勉強する
  • 1〜3級があり、1級は会計と原価計算の2科目ある
  • 1級は高校卒業レベルの難易度
  • 進学時の推薦で評価されることが多い
  • 社会に出た後は評価されづらい

全商簿記は全国商業高等学校協会が主催する簿記検定です。

ポイント

主な受験者層は商業高校生であり、授業などで簿記を学習して受験することが多い簿記検定です。

全商簿記は3級・2級・1級の3種類あります。

全商簿記1級は日商簿記2級より少し簡単な難易度であり、全商簿記1級に合格した後に日商簿記2級へ進む商業高校生が多いです。

商業高校から大学などに進学する際、推薦入試の条件で「全商簿記◯級以上」という項目をよく目にします。

商業高校卒業後に就職活動する際にも全商簿記を活用する場面が多いですが、大学や専門学校に進学後に就職活動する場合は評価されづらいでしょう。

大学や専門学校に進学した後は日商簿記の方が知名度があり評価されやすいため、日商簿記2級以上を目指して勉強しましょう。

全経簿記

全経簿記とは?

  • 全国経理教育協会が主催する簿記検定
  • 経理系の専門学校生が主に受験する
  • 毎年約5万人が受験している
  • 1〜3級のほか、上級と基礎簿記会計がある
  • 全経簿記上級は税理士の受験科目になっている
  • 就職活動では1級以上が評価されやすい

全経簿記は全国経理教育協会が主催している簿記検定です。

主な受験者層は経理専門学校生であり、専門学校の授業などで学習して受験する方が多い簿記検定です。

全経簿記には基礎簿記会計・3級・2級・1級・上級の4つの級があります。

基礎簿記会計・3級・2級・1級はそこまで難易度が高い試験ではなく、全商簿記検定よりも少し難しく、日商簿記検定より難易度が低いという位置付けです。

全経簿記上級は非常に難易度が高く、税理士の受験資格にもなっていることから税理士や公認会計士を目指す多くの社会人の方が受験しています。

全経簿記上級は日商簿記1級よりも少し難易度が低く、どちらも1年以上勉強している人が多い簿記検定です。

高校生で簿記検定に合格すれば将来安泰

将来安泰

高校生で簿記検定に合格すると今後の人生においてたびたび評価される場面に出会うでしょう。

実際に私も簿記検定を持っているというだけで評価されることがあり、学校の友達や仕事の仲間にも頼られることが何度もありました。

ここでは実体験も踏まえて簿記検定が評価・活用できるタイミングをご紹介します。

評価・活用できるタイミング

  • 大学進学
  • 就職活動
  • 仕事での活用
  • 昇進・昇格の評価
  • 企業の分析

進学時における評価

高校生の場合はこれから大学・専門学校・短大などに進学する方も多いでしょう。

特に推薦入学の時は簿記検定が活用できる場面は多く、他の生徒と一気に差を付けられます。

推薦の種類 説明 簿記検定取得時の影響
公募制一般推薦 主に学業成績を条件としており、課外活動等も加味して総合的に評価
公募制特別推薦 主に課外活動で優れた実績を評価
指定校推薦 大学側からあらかじめ指定した高校の生徒のみ出願可能
主に学業成績を評価

推薦入試は主に公募制一般推薦・公募制特別推薦・指定校推薦の3つがあります。

いずれも学校の推薦を得なければ出願できない部分で共通していますが、評価される項目はそれぞれ違います。

公募制一般推薦の場合は高校生活における学業成績を出願条件としている場合がほとんどであり、部活などの課外活動も加味されて総合的に評価されます。

簿記検定を取得すれば課外活動の部分で他の生徒と差をつけることができます。

公募制一般推薦では全商簿記1級・全経簿記1級・日商簿記2級レベルを持っていると評価されやすく、選考でより良い結果をもたらしてくれるでしょう。

一方、公募制特別推薦とは課外活動で優れた実績を残した人向けの選抜試験であり、出願条件も高めに設定されていることが多いです。

簿記検定であれば日商簿記1級・全経簿記上級レベルが出願条件になっていることが多く、難関大学であればさらに複数の条件を設定している場合もあります。

学校によって出願条件が大きく異なるため、目指したい学校があれば調べてみるようにしましょう。

また、私立大学ではあらかじめ指定した高校のみ出願できる指定校推薦という選抜方法もあり、この選抜は高校内で主に学業成績での選抜が行われます。

人気のある大学であれば熾烈な争いになることも多く、もし指定校推薦で受験することが決まっている場合は簿記検定よりも学業成績をあげることを意識しましょう。

就職活動時における評価

高校在学中、あるいは大学などに進学した後に就職活動を行う際、簿記検定は有利になります。特に事務職に就きたい場合は簿記検定を取得すべきでしょう。

新卒で就職活動する場合は会社側もその学生の適正を見て配属する部署を決定します。

簿記検定を持っている学生がいる場合は事務職などに配属されやすくなり、意欲があれば最初から幹部候補生として教育プログラムを組まれる可能性もあります。

また、今後長い会社員生活において転職などを考えることがあるかもしれません。

転職市場での求人情報には【応募条件:簿記◯級以上】という記載も多く、今後キャリアアップやキャリアチェンジなどでも有効に活用できます。

高校での成績は社会人になってからほとんど影響はありませんが、簿記検定についてはずっと評価されるチャンスが巡ってくるため、あなたと強い武器となるでしょう。

仕事での活用場面

経理職などの事務職についている方については言うまでもなく簿記検定が活躍します。

また、管理職になると、たとえ営業職や技術職、研究職であっても自分が担当する部署が割り当てられ、その部署で動くお金についてもみることになります。

経費予算・売上予算・利益管理・研究費予算など、どの分野でも会社のお金の流れを勉強する簿記検定は活躍します。

会社によっては管理職昇格の条件として日商簿記検定2級以上などを設定している場合もあり、切っても切り離せない知識と言えるでしょう。

昇進・昇格審査における評価

皆さんが会社に入社して半年〜1年経つと人事評価のタイミングになります。

多くの場合、入社後3年程度はあまり同期と差がつくことはありませんが、その後は主に仕事の成果や能力によって徐々に差がつき始めます。

簿記検定を持っていれば「会社の中でのお金の流れを把握できる能力」を持っていると評価され、事務部門だけでなく営業職などでもより良い評価となるでしょう。

会社の指示で簿記検定の取得を命じられることも多く、簿記検定を持っているだけで同期より一歩前進するということもあります。

企業分析への活用

簿記検定を取得すると企業の財務諸表などからその会社の経営成績や財政状態を把握することができます。

もう少しわかりやすく言うと「この会社はしっかり利益を獲得しているのだろうか?」「この会社は潰れそうになっていないだろうか?」ということを把握できる能力のことです。

これらを見抜く力があると就職活動や転職活動の時だけでなく、社会人になってから自社の商品を売っている得意先・材料などを仕入れている仕入先・オフィスの清掃や日常業務を委託している委託先などの会社が「安全かどうか」判断することができます。

この能力は非常に重要であり、自分が担当している仕事に関係する会社であれば大惨事を回避できるかもしれません。

私も「財務諸表を読み解く力があって良かった」を思う場面に何度も出会ったことがあります。

日商簿記2級の合格を目標にしよう

目標

商業高校生であれば「全商1級→日商2級」が理想

あなたが商業高校生であればまず全商1級の合格を目指しましょう。商業高校では授業で簿記があり、全商簿記の取得を促されると思います。

多くの場合では全商1級を目標にすると思いますが、全商簿記1級まで合格できれば日商簿記2級の合格はもう目の前です。

筆者も全商簿記1級に合格した後は日商簿記2級まで独学で勉強しました。

ポイント

高校の授業で全商簿記1級を取得し、日商簿記2級の合格を目指すという流れが王道です。

商業高校以外であれば日商簿記3級から勉強しよう

商業高校以外の高校に通っている場合は簿記を自分で勉強する必要があります。

その場合は、まず日商簿記3級から勉強を始めましょう。

日商簿記3級は簿記の基本的知識が問われる試験であり、勉強目安時間は100時間程度です。1日1時間勉強すれば、数ヶ月で取得することが可能です。

しかし、大学や会社では日商簿記2級から評価されることが多く、日商簿記3級で足踏みをしてしまうとあまりメリットを感じられない結果となってしまう可能性があります。

また、大学や就職の面接時に「高校生活で頑張ったことは?」と聞かれた時に回答することもでき、自分の強みとしてアピールすることができます。

日商簿記2級は人によっては半年以上の勉強期間になってしまう場合がありますが、得られるメリットは非常に大きいため、決して無駄にはならないでしょう。

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独学が不安であれば通信講座を受講しよう

商業高校以外の高校に通っている場合は、自分で簿記検定を勉強しなければなりません。

初めて勉強する場合は簿記学校や通信講座を受講しましょう。

簿記学校や通信講座では日商簿記の講座が多くあり、簿記3級・2級のダブル受験コースも開設している場合もあります。

短期間で合格する方法も学校で教えているため、独学が不安の方や勉強しているけどなかなか結果が出ないという方は簿記学校や通信講座を受講することをおすすめします。

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本記事のポイント

  • 高校生であれば日商簿記2級合格を目指そう
  • 商業高校生はまず全商簿記1級を取ろう
  • 大学卒業時や社会人として仕事をする時にも簿記検定は活用・評価される

皆さんが簿記検定に合格することをお祈りします。

  • この記事を書いた人

ミスズ

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