基本情報技術者試験は情報処理技術者試験のレベル2に該当する国家試験です。
システムエンジニアなどのIT系職業の「登竜門」と言われており、転職やIT企業への就職を目指す社会人や学生だけでなく、自分のスキルアップや昇進・昇格要件を満たすために勉強する方もいるでしょう。
毎年10万人程度が受験する資格ということもあり、会社側では従業員のスキルレベルを把握するための指標としても使われていることがあります。
今回は基本情報技術者試験の対策講座について、各特徴を交えながらご紹介いたします。
本記事の内容
- 各講座の基本情報・料金・特徴を解説
- 午前免除試験制度の解説
- 講座の選び方
おすすめ講座
- STUDYing
- 資格スクール大栄
- 資格の大原
- TAC
スキマ時間を最大活用STUDYing
基本情報
- 基本情報技術者 合格コース 36,850円(税込)
- 基本情報技術者 ITパスポートセットコース 43,780円(税込)
- サービス開始:2008年
STUDYingの特徴
- 講座費用が非常に安い
- スキマ時間を最大限に活用
- スマート問題集で効率UP
講座費用が非常に安い
STUDYingは通信講座のみ展開している会社であり、校舎の運営費などがかかっていないため、他の講座と比べて圧倒的に安い価格で受講することができます。
基本情報技術者試験は講座を開設している会社が少なく、中には数十万円という価格の講座が売り出されていることもあります。
「資格試験の勉強にそこまでのお金はかけられない」という学生や新社会人に人気の講座となっています。
スキマ時間を最大限に活用
STUDYingの講座を受講すると音声講義や映像講義、Webテキストなどを使用することができ、電車での移動中や休み時間などの「スキマ時間」を活用した勉強を行うことができます。
音声講義や映像講義は1.5倍速・2倍速での再生もすることができ、復習時に要点や苦手な部分だけを聞くなど、効率よく勉強するための設計になっています。
一つの講座が15〜30分であるため、「今日は一つだけ講義を見ておこう」ということもでき、無理せず勉強を続ける工夫も凝らされています。
スマート問題集で効率UP
スマホで問題を解くことができるスマート問題集では、本試験さながらに制限時間付きで問題を解いたり、苦手克服や復習に活かせる「間違った問題を解く」などの機能が詰め込まれています。
基本情報技術者試験は開発者側の知識が問われるため、ITパスポートから勉強している人は出題される分野が大きく異なることに驚くでしょう。
そのため、自分の苦手分野をしっかり克服し、新しい用語や考え方などを理解する必要があります。
プログラミング言語など初心者の方が苦手としやすい分野もあるため、問題演習をしながら勉強できるスマート問題集は力強いツールになるでしょう。
「続けられること」にこだわった資格講座資格スクール大栄
基本情報
- 基本情報技術者講座:価格は資料よりご確認ください
- 創業1972年
資格スクール大栄の特徴
- 「続けられること」を重視
- 通学+オンラインで効率的
- ナビゲーターがサポート
「続けられること」を重視
資格スクール大栄では「教育を科学する」というコンセプトを基に、どういう人がどのような勉強方法を行うと挫折がしやすいか、どうすれば合格率がUPするかということを分析し、その結果に基づいて講座の内容を設計しています。
また、個人別に理解度や弱点を分析した成績表を作成しており、過去の膨大なデータから「挫折せずに効率よく合格する」ことを追求しています。
効率良く、かつ自分に合った学習方法で勉強したいという方にはピッタリの講座ではないでしょうか。
通学+オンラインで効率的
資格スクール大栄は全国に校舎を構えており、講座を受講するとオンライン学習する機能も充実しています。
実際に校舎に行かずともオンラインで講師に質問することができ、出張が多い社会人などでもしっかり勉強できるようにサポートしています。
オンラインの繋ぎ方からしっかりレクチャーしてくれるため、初めて通信講座を受講する方でも安心です。
ナビゲーターがサポート
講座を受講すると受講者にはキャリアナビゲーターが付き、学習の進捗管理などを行ってくれます。
基本情報技術者試験は国家試験であり、勉強期間は最短でも6ヶ月以上となるため、学習スピードやアウトプットにかける時間などのキャリアナビゲーターのアドバイスが合格のカギとなります。
午前試験免除制度対象講座も設けられているため、自分に合った勉強ペースを相談すればより良い答えを出してくれるでしょう。
資格学校の最大手資格の大原
基本情報
- 基本情報技術者 午前試験免除対策付き総合本コース 95,700円(税込)+入学金6,000円(税込)
- 基本情報技術者 総合本コース 75,300円(税込)+入学金6,000円(税込)
- 1957年創業
資格の大原の特徴
- 資格学校の最大手
- 全国各地に校舎がある
- 個別勉強ブースを完備
資格学校の最大手
資格の大原は国内最大手の資格総合学校であり、充実したサポートとベテラン講師が揃っています。
1957年に創業した大原はこれまで数多くのノウハウを蓄積しており、独自の合格メソッドによって講義やテキストが作成されています。
非常に多くの受講生が在籍しているため、他の受講生と切磋琢磨しながら勉強したい人にはおすすめの講座です。
全国各地に校舎がある
大原は全国各地に校舎があり、通勤・通学時に通うことができます。
資格の大原は全国に47ヵ所、大原学園グループ全体では111ヵ所校舎があり、皆さんも見かけたことがあるのではないでしょうか。
自宅や会社・学校の近くに校舎がある場合は毎日のタイムスケジュールに加えて習慣化することができるため、挫折しづらくなるでしょう。
個別勉強ブースを完備
大原の校舎には個別勉強ブースがあり、自習や復習時に利用することができます。
席ごとに区切られた自習室や講義映像を見ることができる試聴ブースも備えられており、集中して勉強したい人に最適な環境が整えられています。
講師への個別相談も可能であるため、しっかりとした学習サポートを望んでいる人にはピッタリの講座と言えるでしょう。
40年以上の歴史がある大手資格学校TAC
基本情報
- 基本情報技術者 教室講義+DL(表計算選択) 92,000円(税込)+入会金10,000円(税込)
- 基本情報技術者 教室講義+DL(プログラミング言語選択) 97,000円(税込)+入会金10,000円(税込)
- 1980年創業
TACの特徴
- 大原と並ぶ二大資格学校
- 忙しい方にはWebフォロー
- 音声講義でどこでも学習
大原と並ぶ二大資格学校
資格の大原とTACはどちらも全国に校舎を構えている資格学校です。
TACでは「これだけやれば合格できる!」というコンセプトで講義やテキストが作成されており、試験傾向を徹底分析した内容が詰め込まれています。
講義やテキストのインプットから過去問や答練などのアウトプットまでしっかり作り込まれているため、効率よく学習することができるでしょう。
忙しい方にはWebフォロー
TACでは教室講義に出席できなくても後でWeb上で講義映像を見ることができます。
教室通学の講座を受講するとTACの講義スケジュールに沿って勉強することになりますが、学校や仕事の都合で出席できない場合もあると思います。
復習の時にも活用することができるため、使い方次第では勉強内容の理解力UPにもつながるでしょう。
音声講義でどこでも学習
講義内容は音声でもダウンロードすることができ、通勤・通学の時間などで復習することができます。
自宅で復習したい方や自習室でもう一度内容を確認したい時など活用できる幅は広く、効率の良い勉強にもつながるでしょう。
時間がない方や短期間で合格したい方には嬉しい制度ではないでしょうか。
時間がない人におすすめ!午前試験免除制度
基本情報技術者試験ではIPA(独立行政法人情報処理推進機構)によって認定された講座を受講し、修了試験に合格することによって午前試験が1年間免除される制度があります。
基本情報技術者試験は午前試験と午後試験があり、午前試験では専門用語や簡単な計算といった問題が出題され、広くて浅い知識が問われます。一方、午後試験ではプログラミング言語や情報セキュリティなどの知識が問われ、狭くて深い知識が問われる傾向にあります。
問題の特性が大きく異なるためそれぞれで対策が必要になりますが、午前試験の免除ができれば深い知識が問われる午後試験に専念することができます。
午前試験の免除制度を導入した学校では「合格率が上がった」という声があり、この制度を利用すると合格がグッと近くなることでしょう。
仕事であまり勉強時間が取れない社会人や学校の授業と並行して勉強したい学生の方などには魅力ある制度と言えるでしょう。
講座選びのポイント
- 合格をイメージできる講座か?
- 継続して受講できそうか
- 通信講座か通学講座か
合格をイメージできる講座か?
基本情報技術者試験の講座には多くの種類があり、どれが自分に合っているか迷ってしまうことでしょう。
そんな時は講座の特徴や概要から「これなら合格できるかも」というイメージを持てるかどうか考えてみてください。それぞれの講座には特徴があり、その講座しかない特徴があることもあります。
また、講座費用が安かったとしても「私にはしっかりとした学習サポートが備わっている方が良い」という方もいるでしょう。サポート体制が充実している講座は比較的高いですが、合格しなかったら元も子もありません。
一つに決めきれない場合は資料請求したりしてみてはいかがでしょうか。
継続して受講できそうか
基本情報技術者試験は情報処理技術者試験の中ではレベル2の資格試験ですが、勉強期間は半年程度となり、「この講座自分には合わないかな…」と感じた場合は勉強し続けることが苦痛になってしまうでしょう。
最初の講座選びの時点で少し違和感を感じたり納得せずに選んでしまったりした場合は後悔してしまうことになります。
まずは受験日を確認し、無理のないスケジュールかどうか考えてみましょう。その後各講座の特徴を確認しながら勉強している自分の姿をイメージしてみましょう。
通信講座か通学講座か
通信講座の特徴
- 講座費用が比較的安い
- 勉強する場所を選ばない
- スキマ時間を活用する
- 通学費用や通学時間がない
通学講座の特徴
- 受講生と切磋琢磨できる
- 個別自習室がある
- 直接講師に質問できる
- 講義以外のサポートも充実している
通信講座と通学講座はそれぞれ特徴が大きく異なり、どのポイントを重視するかによってあなたに合っている講座がどれかおのずと決まるでしょう。
その講座がより良いものかという点で見るのではなく、その講座が自分に合っているかという点が重要となります。
まとめ
基本情報技術者試験はITエンジニアの「登竜門」として数多くの企業が採用基準や昇格基準に導入しています。
基本情報技術者の資格を採用基準に導入していなくても新入社員教育の一環として基本情報技術者試験を受けさせることも多く、遅かれ早かれ勉強することになることも多いでしょう。
効率よく合格するためにも、まずは自分に合った講座をしっかり選ぶところから始めてみてはいかがでしょうか。
本記事のまとめ
- 講座によって特徴はさまざま
- 忙しい人には午前試験免除制度がおすすめ
- 自分に合った講座を選ぶことが合格への近道