簿記・会計

簿記3級の試験は何が出やすいの?【問題・試験内容・範囲】

2020年7月26日

悩む人
簿記3級を勉強したいけどどんな問題が出るんだろう?

簿記の勉強を始めるにあたって3級から勉強したいけどどういう問題が出るのかな?

シズ
今回はこのような方に向けた記事になります。

簿記3級の試験内容は何?

<簿記3級の試験内容は下記の通りです。

試験科目 試験時間 合格基準
商業簿記 120分 70%

簿記3級は商業簿記のみの出題で大問5問で構成されています。

簿記3級の難易度や問題については下記の記事で解説していますのでご覧ください。

簿記3級はどういう問題が出るの?【過去問・問題・合格率・目安勉強時間・参考書・勉強サイト・専門学校を教えます】

簿記3級はどういう問題が出るの? 日本商工会議所のホームページに掲載されている「商工会議所簿記検定試験出題区分表」(2019年2月1日最終改定)によると、簿記3級では以下の内容が試験範囲となります。 ...

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今回の記事では各問題の配点や出やすい問題などを解説していきます。

簿記3級の配点はどうなってるの?

簿記3級の配点は各問題によって異なり、また試験のたびに若干変動していると考えられています。

下記の表に目安となる配点を記載しました。

問題 出題内容 配点
第1問 仕訳 約20点
第2問 帳簿記入 約10点
第3問 試算表 約30点
第4問 伝票・仕訳 約10点
第5問 精算表 約30点

簿記3級の合格ラインは70点であるため、配点が高い第1問・第3問・第5問をいかに落とさずに得点するかということになります。

その中で第1問はほぼ暗記の問題であり、第3問・第5問については計算能力も問われる問題構成になっています。

特に第5問については計算のボリュームが多く、苦手とする人もいるかと思いますが、もし簿記2級・1級と今後学習を進めていきたいと考えている方は避けては通れないと思ってください。

また、商工会議所の試験の講評にも記載されていますが、漢字間違いや指定されていない勘定科目を用いていないということが非常に多いようです。

非常にもったいないことが多発しているようですので、どの試験にも共通して言えることだと思いますが、必ず見直しは徹底して行ってください。(試験は年に3回しかないので1度落ちると次回まで数か月空いてしまいます。)

簿記3級はどういう分野が出やすいの?

簿記検定は出題されやすい分野というのがある程度決まってはいますが、試験範囲が改正された場合は新しい試験範囲から少なくとも1題は出題される傾向にあります

この記事を執筆した直近の回では新しく試験範囲となったICカードを使用した場合の問題が出題されており、対策としては最新の試験範囲に対応した参考書を購入して勉強することをお勧めします。

第1問の出題傾向

第1問は仕訳問題が5つ出題されます。

内容としては過去問の類似の問題が非常に多く、過去問を何回か解いているとその傾向が分かると思います。

また、たまに新しい試験範囲の問題が1題出題されたりしますので、過去問だけでなく新しい試験範囲の対策もした方がいいでしょう。

第1問は仕訳問題ということもあり、基礎知識を浅く広く問われる傾向にあります。通常の取引に関する仕訳から決算整理仕訳、従業員の健康保険料に関する仕訳、株式発行に関する仕訳、固定資産税に関する仕訳など、直近の試験問題を確認しても試験範囲が広いことが見て取れます。

しかし、問われている仕訳の内容はそこまで難易度が高くなく、対策としては試験範囲の内容を一通り理解していれば得点できます。

第2問の出題傾向

第2問は帳簿の問題が出題されます。

帳簿が問題に提示されており、現時点でどのような仕訳を行えばよいか問う問題が多く出題されています。

そのため、問題に記載されている帳簿から過去にどのような仕訳を行ったのか読み解き、決算整理仕訳等でどのような仕訳を行う必要があるのかということが問われやすいです。

また、帳簿の中の項目や金額が空欄になっており、それらの空欄を埋めるという問題も出題されます。

基本的な解き方は同じなので、帳簿から過去にどのような仕訳を行ったか読み取る能力とそれに対して今どのような仕訳が必要か考える能力があれば解ける問題です。

第3問の出題傾向

第3問はほとんどの確率で試算表が出題されます。

第3問の試算表は残高試算表が問題に出され、日々の取引が羅列されておりそこから各取引を仕訳に起こした後の試算表を解答するという問題が多く出題される傾向にあります。

そのため、取引を仕訳に起こすスピードと瞬間的な判断能力が問われます。

これに関しては過去問や予想問題などを何度も解き、素早く解くことができるまで繰り返し行うことが一番の近道です。

試算表は簿記の基礎なので、経理の仕事を行っている方は実際の業務にも生きてくる部分ではないでしょうか

第4問の出題傾向

第4問は伝票もしくは仕訳の問題が出題されます。

どちらの問題が出題されるかは過去問を確認しても約50%ずつだと考えられるので、どちらも対策をする必要があります。

仕訳に関する問題が出題される場合は訂正仕訳、決算整理仕訳などが出される傾向にあります。

一方、伝票会計に関しては出題内容にばらつきがあり、試験範囲の改正などがあった場合は新しい分野が出題される可能性もあります。

そのため、第4問の対策としては過去問を中心に予想問題等を解いて対応できる問題の種類を増やしていくことが重要です。

第5問の出題傾向

第5問は精算表が出題されます。

精算表は簿記の集大成のようなものであり、計算量と知識量ともに問われることになります。

そのため精算表を苦手としている方も多いと思いますが、ここは配点が30点もあるので避けては通れません。

特に簿記2級・1級と学習を進めたい方はむしろここは積極的に得点していきたい分野です。

決算整理事項として出される仕訳問題はある程度予想できます。よく出るものとして、減価償却費の仕訳、現金勘定を実査有高に合わせる問題、保険料等について経過勘定科目を使用して処理する問題、法人税等の税金に関する問題などがあります。

実際に解いたことがある方は分かると思いますが、決算整理仕訳を問題用紙の余白などに書き込むと問題用紙が書き込みだらけになります。

私の周りには決算整理仕訳を頭の中で処理して書き込まないというつわものがいましたが、それだともったいないミスをしてしまう可能性もあるので問題用紙が汚くなっても良いので書き込みを行うべきだと思います。

ここはしっかり得点しておきたいところなので、時間配分を考えながら解いていきましょう。

また、解答する量も多いため、転記ミスなどには注意しましょう。

まとめ

簿記3級は商業簿記のみの出題となり、基礎的な問題が問われることになります。

そのため、今後簿記2級・1級と学習を進めていきたい方はしっかりと理解をしながら勉強しましょう。

また、これらの出題傾向や対策問題については簿記学校が毎回予想問題を作成して受講生に配布しているため、

専門学校に通って勉強したいという方はこちらの記事をご覧ください。

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皆さんが簿記検定に合格することをお祈りいたします。

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ミスズ

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