簿記・会計

簿記3級を取得するメリット【簿記3級とは・メリット・活かせる仕事・活用できる場面】

2020年7月25日

簿記3級とは

簿記3級とは商工会議所が主催している検定試験であり、「日商簿記3級」のことを指します。

正確に申し上げると全商簿記3級や全経簿記3級という資格もありますが、一般に簿記3級と言う場合は日商簿記3級を指うことがほとんどです。

日商簿記3級は何年も前から取得したい資格ランキングで不動の地位を確立しており、何か資格を身に付けたいと考えて調べると必ず検索にヒットする資格です。

商工会議所によると日商簿記3級は下記のようなレベルとされています。

業種・職種にかかわらずビジネスパーソンが身に付けておくべき「必須の基本知識」として、多くの企業から評価される資格。

基本的な商業簿記を修得し、小規模企業における企業活動や会計実務を踏まえ、経理関連書類の適切な処理を行うために求められるレベル。

日本商工会議所ホームページ

つまり簿記3級は社会人にとって必須の基礎知識であるとされており、その価値は多くの企業から評価されていると記載されています。

本当にそうなのでしょうか…

簿記3級を取得するとどのようなメリットがあるのでしょうか。

具体的に解説いたします。

・就職・転職活動に有利

・大学推薦時に有利

・企業の財務諸表がある程度読めるようになる

・企業の経理部で行っている仕訳や伝票を見て理解できる

簿記3級を取得するメリット

簿記3級を取得するメリットは以下のようなものがあります。

これらの項目について順番に解説いたします。

就職・転職活動に有利

新卒で就職活動を行う際に簿記3級を取得していた場合は、簿記3級の価値よりも簿記3級を取得した意欲と向上心が評価されます。また、新卒の方は会社側が育てていこうという姿勢での採用となるため、簿記3級をアピールするよりは意欲や向上心をアピールした方が面接官には印象がいいでしょう。

一方、転職活動を行う場合は多くの企業で職種ごとに募集されていることがほとんどです。

経理職や事務職以外の募集に応募した場合、面接官の印象としては

となります。

経理職や事務職に応募した場合の面接官の印象は

となります。

経理部や数字を扱う可能性のある事務職の場合は数字が何を示しているか理解して議論できるレベルの知識が要求されます。

そのため、簿記2級レベルの知識が要求される場合がほとんどです。(ちなみに簿記2級を取得するとアピールポイントとして使えます)

簿記3級に対する会社の評価はあくまで「簿記の基礎知識を知っている」となります。

数字を専門に扱う場合は簿記2級以上、そのほかの職種の方は簿記3級でも+αくらいにとらえられますので、職種によっては有利に働くと考えて問題ありません。

大学推薦時に有利

高校生のうちに簿記3級を取得した場合、大学の推薦などの時にアピールすることができます。

簿記3級を取得する人は多くは商業高校出身の方が多いと思います。

商業高校から大学に進学する場合は、指定校推薦や大学の推薦入試など内申点や資格などが評価されて学校の推薦を受けて進学することもできます。

指定校推薦の場合は簿記3級以上持っていることが前提条件である大学もあり、履歴書に書くことができる資格や賞がなかなかない高校生のうちに簿記3級を取得することは意義があると思います。(少なくとも周りとは差をつけられます)

また、大学の推薦の時には簿記3級を取得した意欲や向上心をアピールすると面接官によい印象を与えることができます。

簿記3級は基礎知識を持っているという証明にもなるため、大学でさらに勉強し、2級・1級と取得していきたいという姿勢を見せることができます。

企業の財務諸表がある程度読めるようになる

簿記3級を取得するとどの勘定科目が何を意味しているかある程度理解できるようになり、各企業が公表している財務諸表(損益計算書や貸借対照表など)を見て「本当にこの会社はもうかっているのか」「この会社は倒産するリスクがあるのか」という視点で見ることができます。

財務諸表が読めると就職・転職する前の企業選びやどのような形で利益を上げているのか(本当にその企業の本業で利益を上げているのか)という視点で読み解くことができます。

筆者は簿記3級を取得する中でのメリットで一番大きいのは財務諸表が読めることだと思います。

実際に就職した企業がすぐに倒産したら誰だっていやですよね…(^_^;)

簿記を知らない方が財務諸表を見てもおそらくただの数字の羅列にしか見えないのではないでしょうか。(売上や現金ならわかると思いますがそのほかは「なんだこれ」って感じだと思います)

周りに財務諸表が読めない友達とかが倒産寸前の企業に就職しようとしていたら教えてあげてください

企業の経理部で行っている仕訳や伝票を見て理解できる

簿記3級の試験内容には仕訳問題が多く出ます。そのため簿記3級レベルの知識を獲得すると、仕分けや伝票が理解できるようになります。

就職して仕事をされている方はわかると思いますが、どの職種の方でも請求書の支払いを経理部に依頼する場合があると思います。

その時にたまに経理部から「これはどのような支払いですか?」と質問されることがあると思います。

それは怪しい請求書だから確認しようとしているのではなく、どのような支払いなのかによってどの勘定科目で処理するか選ばなければならないからです。

また、どの職種の方でも管理職になれば自分が所属している部署のコスト管理を行う場面が出てくると思います。

その時に数字が読めないので管理できないとは言えないと思いますので、簿記の知識が活躍する場面はかなりあります。

最後に

ここまで読んでいただければお分かりかと思いますが、簿記3級はあくまで「簿記の基礎知識を知っている」という評価となるため、簿記3級を取得しているだけでは「簿記は任せてください」というふうには言えません。

そのため、簿記を武器にして就職・転職する場合は簿記2級や1級を取得することをお勧めします。

ちなみに簿記1級は税理士や公認会計士など会計のスペシャリストになりたい方が勉強の過程で取得することが多いので、非常に難易度が高く設定されています。

ちなみに、簿記1級を持っていると会計の分野ではほぼ敵がいない状態となるでしょう。周りからも「すごいですね」ってことあるごとに言われます。(筆者の体験談です笑)

簿記2級や1級の難易度については下記の記事で解説していますのでご覧ください。

また、簿記学校や通信講座についてはこちらの記事で紹介していますのでご覧ください。

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簿記検定を取得して皆さんの将来が明るくなることを願います。

  • この記事を書いた人

シズ

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