簿記・会計

日商簿記3級を取れば年収UPを狙える?【3級だけでは難しいでしょう】

日商簿記検定は日本商工会議所が主催する有名な簿記検定であり、求人情報などでよく見かける資格でもあります。

「何かスキルを身につけて自信を付けたい!」「資格を取得して転職したい!」という方が最初に意識する資格試験でもあります。

そんな簿記検定の中で入門者向けである3級は実際に会社でどのような評価をしているのでしょうか?

今回は日商簿記3級について、資格手当や奨励金といった会社からの支給金、就職・転職市場での評価、社内の昇進・昇格審査時の評価から解説していきます。

本記事の内容

  • 日商簿記3級の概要
  • 日商簿記3級の社内・社外での評価

日商簿記3級の概要

試験科目 商業簿記
試験時間 60分
合格基準 70%以上
受験者数 年30万人
合格率 50%前後

日商簿記3級は簿記を初めて勉強する方がまず挑戦する資格試験であり、学生から社会人まで幅広い人々に受験されています。年間30万人も受験しており、商業高校や大学の商業系学部であれば授業の一環で受験することもあるでしょう。

日商簿記3級の勉強期間は3ヶ月程度が多く、比較的取りやすい資格と言えるでしょう。

日商簿記3級の評価

資格手当・奨励金

資格手当支給目安額 奨励金支給目安額
日商簿記1級 1,000〜10,000円/月 10,000〜100,000円
日商簿記2級 1,000〜5,000円/月 5,000〜30,000円
日商簿記3級 なし 1,000〜5,000円

結論から申し上げると日商簿記3級では資格手当は支給されないことが多く、資格取得時の奨励金も支給されたとしても微々たるものでしょう。

資格手当等を設定している会社では一般的に日商簿記2級以上が対象になることが多いです。

しかし、会社からの指示で簿記3級を取得する場合などについては、資格の取得に必要な講座費用・テキストや問題集の購入費用・受験費用などが支給される場合があります。自己啓発の一環として自分で勉強する時も会社に申請すれば支給されることがあります。

残念ながら多くの会社では簿記3級は「簿記の基本的知識を獲得でき、比較的容易に取得できる資格」という認識です。もし、あなたが「簿記を武器にして自分の評価を高めたい!」と思うのであれば簿記2級以上を目指すと良いでしょう。

就職・転職市場での評価

求人情報を見てみると必須条件などに「日商簿記3級以上」という文字をみることが多いでしょう。経理関連職や事務職は特に重視されることが多く、会社としても日商簿記検定3級は最低ラインとして備えて欲しい資格でもあります。

経理職や事務職などでは会社のデータを数字で見ることが多く、会社の状況を簿記の知識を活かして分析して把握することが多い職種です。

新卒での就活の場面においては、日商簿記3級取得者に対して「この人は学校で簿記の勉強をしてきたんだな」という印象になり、話題作りにもなるでしょう。

20代の若年層の転職であれば会社が「採用したら教育して戦力になってもらおう」と考えるため、簿記3級でも採用されやすい傾向にあります。

即戦力を欲している企業であれば簿記検定だけでなく実務経験が問われる傾向にあります。実務経験は3年以上が評価されやすく、前職がある方は転職市場で大変強みになるでしょう。

営業職や販売職に関しては「数字もある程度読めるのかな?」という印象を与えるかもしれませんが、営業などの実務経験の有無などが優先して評価されるでしょう。

昇進・昇格審査時の評価

既に会社勤めをされている方で日商簿記3級を取得したいという方もいらっしゃると思います。

日商簿記3級を取得すると「簿記の基本を理解している人」という評価になりますが、「実際の会計処理などについては別途教育していかなければならないな」という印象になるでしょう。

昇進・昇格審査時についても簿記3級だけではなかなか評価されませんが、経理関連職の人員が足りない会社の場合は異動人事の会議の場にて「簿記3級持ってるから経理でもやらせてみるかな?」という話になるかもしれません。

いずれにせよ昇進・昇格審査時にて評価を得たいのであれば、簿記2級以上を目指すか仕事で実績を挙げる方が近道となるでしょう。

日商簿記3級は小規模の企業を想定した資格試験であり、ある程度の規模(社員が数十人以上)の企業であれば日商簿記2級程度の知識が必要になるでしょう。

「親の会社の経理を手伝うことになった」「経理の仕事をしているから簿記の勉強を始めたい」という人については簿記3級をおすすめしますが、「簿記3級を取って昇格・昇進していきたい」という方については簿記3級だけでなく簿記2級を目指すことをおすすめします。

ちなみに日商簿記1級は非常に難関資格であり、想定される企業も大規模企業となるため、中小企業であればそこまでの知識は必要ないかと思います。

日商簿記を活かしたいなら2級以上を目指そう

日商簿記3級は簿記の基本的な知識を習得できる資格試験であり、簿記の勉強を始める人が目標とするものです。

ここまで述べたように日商簿記3級だけでは評価されることは難しく、日商簿記3級+実務経験、もしくは日商簿記2級以上を目指すと社内・社外問わず評価される人材となるでしょう。

日商簿記3級と2級はダブル受験することもでき、一気にどちらも取得してしまうということもできてしまいます。

多くの資格学校ではダブル受験コースを設けており、短期間での合格をサポートしてくれるでしょう。

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本記事のまとめ

  • 日商簿記3級は簿記の基本的知識を習得できる
  • 簿記3級だけでは社内・社外問わず評価されづらい
  • 簿記3級+実務経験or簿記2級以上あれば評価される

皆様が簿記検定に合格することをお祈りいたします。

  • この記事を書いた人

ミスズ

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